すぐにわからないもの
「世の中には すぐわかるものと すぐわからないものの二種類がある
すぐにわからないものは ながい時間をかけて 少しずつわかってくる」
わたしの好きな映画『日日是好日』はそんなセリフから始まります。
派手さはないけど、この映画の世界観が大好き。
観るたびにじわじわと心に染み入ってきて、
気持ちが乱れそうになった時にまた観たくなる…。
私にとってはそんな映画です。
そして何より樹木希林さんの所作がとても自然で、力の抜け具合が絶妙。
学生時代のお茶の先生を思い出しながら観ていました。
冒頭の言葉に最初に出会った時、
ひょっとしたらこの世界にはすぐにわからないものの方が多いのかもしれないなー
なんてぼんやり感じたことが、今は頭の中で大きな存在になっています。
いつもすぐに出る結果ばかりを求め、
すぐに結果が出せなかった自分はダメな人。
結果が出せないからとすぐ諦めてしまう自分はダメな人。
自分は何をやっても成果を出すことができないダメな人。
私はなにもできない人。
昔からこんな風に考えてしまう癖があって
度々自分を追い詰めてしまっていたけど、
時間のかかる麹作りを自分で行うようになったり
映画を見たり今後の事を考えたりする時間が増えたことで
ふっと…ほんとにふと…こういう思いが出てきました。
時間をかけて何がいけないんだろう?
すぐに結果を出せないと何故だめなんだろう?
時間がかかってもいいのかも。
焦って結果を求めなくてもいいのかも。
自分に自信がなくてもいいのかも。
成長していく自分を楽しんだり慈しんだりすればいいんだ。
と。
こんなシンプルな事に今まで何故気づかなかったかなぁ( ´艸`)
麹作りは、すぐに成功するものではありません。
突き詰めれば突き詰めるほど奥がある。
今日成功しても明日成功するとは限らない…というのを繰り返して
自分の感覚で時間をかけて技術を身に着けていく過程だと思います。
時間をかけていこう。
ゆっくり焦らず自分らしく楽しんでいこう。
それでいいと思う。